choice for mind

お題：選択が間違っていることを知った

スマイルは内に向かうタイプの病み方をするタイプ。
（昨日唯一人を歌いながら「ヤッちまえスマイル！！」と叫んだ人間とは思えない発言）

君に好きだと伝えた時、世界は薔薇色になるんじゃないかと、
そう考えていた。
君を思う深い夜の色は僕に辛く、
きっと其処から開放されるのだと。

太陽は一層光り輝き、
夜は月の光が満ちる。

極彩色の総天然色。
世界は一変するのだと。



でも――


現実は如何だろう。

君は僕を避けるようになった。
僕に向けられていた笑顔は外を向き、
部活に行くのも一人きりになった。



「ケンカでもしたの？」



クラスメイトからの言葉に、


「うん、ちょっと、な」



言葉を濁す君は優しく、
どうして僕はその優しさを手放してしまったのかと独り、泣いた。


ある日、君が知らない女の子と歩くのを見つけた。


きっと、きっと。
あの一言さえ言わなければ隣に居たのは僕だったのに。
いちごのシェイクを一緒に買うのは僕だったのに。


君に背を向けられたら、
僕は、
どう　生きたら良い？

ねぇ、ペコ。
最期にそれだけ教えて――














彼からの告白に、逃げてしまった。
断った、と言えば嘘になる。

彼を無いものとして扱い、オイラは心にフタをした。



「ケンカでもしたの？」


尋ねる友人に言葉を濁す。
それは、優しさではなく偽善。
オイラも悪くないし、彼だって悪くない。

本当にちょっとした、意見のすれ違い――なんだ。







ある日、オイラは親戚の女の子とマックでばったり会い、
一緒にシェイクを飲んだ。

きっと、彼女と飲まなかったら彼と飲んだんだろうな。
思うと、胸の奥がちくりと痛んだ。




そうして、オイラは…
この選択が間違っていることを知った。

















衝動的なものでないか、と警察は言う。
校内のイジメが原因か、とワイドショーが嗤う。










なぁ、スマイル。
オイラはこれからどう　生きたら良い――？




THE END