放課後Tea time!!

やっぱりスマイルは気持ち悪いほうが落ち着く。

今日は切らせていたココアを買って来た。
から、早速ペコが作ってくれとせがむ。
ふつふつと細かい泡がたったミルクの中に、買って来たばかりのココアを落として、バニラエッセンスを少々。
これだけでは甘さに毒された舌は満足しないのは知っているから、追加で砂糖をスプーン2杯。

「どうぞ」

渡したらふうふうと両手でカップを包み込んで一口。
あれだけ砂糖を入れたのだけど、やっぱりこの甘さはペコには足りないらしくて（実を言うと出来上がったココアをスプーンで掬って飲んでみた。甘くて喉が焼けるかと思ったよ…）
ざらざらと山盛りの砂糖を追加する。かき混ぜる音にジャリっと音がするのは、もう飽和状態なのだろう。


そして。


ペコは最後の一口だけを残して家へと帰ってしまった。
いつもなら、スプーンで溶けきらない砂糖を嬉しそうに食べてから帰るのに。


彼の残したマグカップの中には、とろんとした白濁した生暖かい液体。

――鳴呼、是が君の分身なら口に含めたのに！


そんな甘い妄想をして、その液体をシンクへと垂れ流す。

ねぇ、本当の君はどんな味？


＊FIN＊