Serena*Mのあたまのなかみ。
友人と長文LINEしていた時に出てきた話を書き殴ったもの。
ショタクラークとショタブルースがサマースクールで出会った…ってだけの唯の捏造話。
※原作?設定?ナニソレ美味しいの?状態ですので、大丈夫だよ!って方だけお楽しみください。
サマーキャンプ
:アメリカの子供たちが夏休み中に通う“学校では学べない”事とする場所。ディキャンプが一般的だがオーバーナイトキャンプ(宿泊)もある。ディキャンプは1週間、オーバーナイトキャンプは2~3週間が多い。
ショタクラークとショタブルースがサマースクールで出会った…ってだけの唯の捏造話。
※原作?設定?ナニソレ美味しいの?状態ですので、大丈夫だよ!って方だけお楽しみください。
サマーキャンプ
:アメリカの子供たちが夏休み中に通う“学校では学べない”事とする場所。ディキャンプが一般的だがオーバーナイトキャンプ(宿泊)もある。ディキャンプは1週間、オーバーナイトキャンプは2~3週間が多い。
ブルースは初めて場所でのサマーキャンプに、緊張させた面持ちでその白い顔を普段より一層白くさせ、管理棟の大きなコテージ横のベンチに小さくなって座っていた。普段なら侍している筈の執事の姿が見当たらない。だが、これには理由があった。
ゴッサムに暮らしている以上、彼には“あの悲劇のウェイン家の”ブルースと認識されている。それは今まで通ったゴッサムのキャンプでも同じで、妙にアクティビティの講師が遠慮がちだったり、指導する大学生が攻撃的だったりであまり質の良い時間とは言えなかった。ブルースも事情が分かっていたから何も言わず黙々とキャンプへ参加していたものの、友人を作ることもせずただ【サマーキャンプに参加した】事実を作って終わるだけの行事だった。
今年13になったブルースはアルフレッドの計らいで、初めて“ゴッサム以外の”サマーキャンプに参加したのだ。
――それが、冒頭の彼。
知り合いが居ないのは当たり前だったが、アルフレッドも居ない状況と、“ウェイン”である自分を知らない環境にブルースは呆然としていた。
田舎のサマーキャンプだからなのか自分以外の子供たちは毎年参加している顔見知りのようで、此処に連れられた途端旧友を発見しお喋りに花が咲く。誰とも知り合いでもないし、普段のように彼を気にかけてくれるような大人の目は無かったから、ブルースはこうしてずっと集まる人を観察するだけだった。
そうしている内に、コテージにある大時計が11時を知らせる鐘を鳴らす。随分と錆付いた音にブルースは驚いたが、他の子たちからは慣れたもので、たまたまブルースの隣に腰掛けた少女から「これって煩いよね?」そう肩を竦められた程度だった。
鐘が鳴り終わると、それまで自由に室内を行き来していた子供たちが一斉に広間に集まる。開け放たれたポーチからもばたばたと子供たちが駆け込んできて、どうやらキャンプの始まりらしかった。
室内で子供らと談笑していた、ボーイスカウトの格好をした指導員やカウンセラーたちが前に並ぶ。
「ようこそ、シャウニー・ミッションへ!
去年よりも大人になった君たちにまた会えて嬉しいよ。
そして今年初めて参加するみんな、もっとよく顔を見せてくれ」
白い歯を覗かせて爽やかに挨拶する指導員はまさしく“ボーイスカウト”と云った風で眩しく映る。
指導員の挨拶や自己紹介もそこそこに、宿泊するキャビンの地図が配られる。
このシャウニー・ミッション湖畔にある全部で10棟のキャビンには12人が1グループとなり、10人のキャンプ参加者とカウンセラー(大学生)2名で構成される、しっかりしたサマーキャンプのようだった。
今日から2週間はこの50人程の、そして12人での集団生活が基本となる。
「さぁ、まずは荷物を置いたら歓迎のBBQをしよう!」
指導員に促されて跳ねるように子供たちが駆け出して行く。
もう全てが“初めて”で地図を片手に出遅れたブルースに
「君、此処に参加するのは初めて?
場所、分かる?」
そう声を掛けてきたのは前髪の一部がくるんとカールした、気の良さそうな笑顔の少年だった。
「…あ、あぁ」
急に声を掛けられたブルースは驚きに小さく頷いて、自分へと渡されたキャビンの地図を見せる。チェックされていたのは此処から一番遠い山の麓のキャビンだった。
「わ、僕と同じキャビンだね!これからよろしく。
僕はクラーク。クラーク・ケントだよ」
少年は太陽のような暖かい微笑を向ける。
ブルースは向けられた笑顔に眩しさを感じながらも、そっと答えた。
「…ウェイン。ブルース・ウェイン」
「じゃぁ、ブルース。急がないとBBQに間に合わなくっちゃうから急ごう!
この地図、見た目よりもずっと広いんだ!」
クラークと名乗った少年はいとも容易くブルースのファースト・ネームを呼び、腕を掴む。
きっと普通の少年であればごく普通の行為なのかもしれないが同年代の友人の居ないブルースにとっては衝撃であり、そしてこれがアルフレッドの思う“夏休み”なんだなと彼は頷いた。
――それが、ブルースとクラークの出会いだった。
*
初めて訪れたサマーキャンプは、水泳やテニスと云った決められたプログラムが午前中に、午後は自由にフリスビー、バスケットボール、ハイキングに釣りなど自由に過ごして良いところだった。
今まで参加したディキャンプは1日のプログラムがぴっちり決められていたので、その自由さに最初は面食らったものの一人で釣りをしても誰からも何も言われないし、誘われればハイキングに行ったりして、それなりにブルースはキャンプを楽しんだつもりだった。それは、初日に出会ったクラークの力も大きいと思う。
毎年キャンプに参加していると言う彼はブルースより1つ年下でその人懐っこさから友人は多い方だった。
誰もが彼と視線が会うと片手を挙げて挨拶をする。そして彼自身も面倒見の良い性格らしく、よく年下の子供たちの面倒も見ていたからカウンセラーからのウケも良かった。
ちょっとだけ離れて集団を観察するブルースに、クラークはいつも笑顔で手を振る。
「君も泳ごうよ!気持ち良いよ」
「このゲームが終わったらちょっと変わってくれないかな。もうへとへと!」
「悪いけどこの子に絵本を取って貰える?」
決してブルースの時間を邪魔にはせず、でも、人との繋がりは保てるように。
彼の匙加減は抜群で、3日も過ごす頃には【鼻持ちならない都会人】から【同じキャンプの仲間】として認識されるようになっていた。
クラークかブルースに気をかけるように、彼も湖畔で読書をしながらクラークを観察する。
まだ泳ぎが上手くない子に手を差し伸べ、ふざけあっている少年たちに一声かけ、まるでリーダーの如く仲間をしっかり見ているクラークだったが、決してそのリーダーに立とうとはしなかった。
必ず他の“誰か”がリーダーであり、彼はその才を啓かそうとしない。
夕食の後、自由時間になって、珍しくブルースから声を掛けた。その手には彼がさっき作ったばかりのスモアが握られている。
「…クラーク、少し、いいかな」
パチパチと爆ぜる焚き火を見つめるクラークにの隣にブルースは腰を下ろす。
「君から来るなんて珍しいね」
相変わらずの笑顔が少し疲れて見えるのは夜だからだろうか。
「…君に、これを」
まだ温かいスモアを半分に割って渡すと、彼は嬉しそうに齧り付く。
「ブルースが作ったの?とっても美味しいよ」
「…よかった」
手元に残った半分をゆっくりと食んでブルースは安堵する。
ゴッサムの自宅ではよくアルフレッドと作ったものだったが本物の焚き火で作るのは初めてで、そして「隠し味にピーナッツクリームを少し挟むと甘くて美味しくなるよ」と教えられて作ったものだった。
「それで、どうしたんだい?
何か話したいことがあるんだろ?」
きゅっと体育座りを直してクラークがブルースを見つめる。
年下だと言うのに包容力溢れたその表情に、ブルースはふっと亡き父を想った。
“もしも”の未来なんて想像するだけ無駄だ。けれど、事件が無かったら、もしかしたら、父とこうして――
「…本当に君の洞察力には脱帽するよ、クラーク。
私は自分が人よりもそう云った観察は優れていると思っていたけど、井の中の蛙だったようだ」
「カワズ?…カワズって?」
「物の見方が狭くて傲慢な人間だってことだよ」
「うーん、ブルースの方が僕よりよっぽど難しい言葉を知ってるし凄いと思うけど」
クラークは屈託なく言うと残りのスモアも口へ入れる。
無理矢理に詰め込んだのか頬がぱんぱんに膨れて、彼が口を動かすたびにもごもごと別の生き物のように動いた。
「…君はリーダーにならないのか?」
また少し堅くなったマシュマロを溶かすようにブルースはスモアを焚き火へと翳す。
隠し味に仕込んだピーナッツクリームが溶けて、ぽたりと落ちた。
クラークの無言に、すまない、小さくブルースが謝る。
「…気を悪くさせたな。今の事は忘れてくれ」
立ち上がろうとするブルースの手首を、ブルースが掴む。
振り向くと、クラークはゆっくりと首を振った。
「そんな事ないよ。ブルースだってしっかりと僕の事を見てくれてるじゃない」
引き止められたので、ブルースはまたクラークの隣に腰を下ろす。
食べかけのスモアをまた半分にして差し出すと大きく口を開けたのでその中に放り込んで、自分も残ったスモアを口に詰めた。
とろ火になった焚き火に、クラークは手元にあった小枝を折ってくべる。パチパチと弾けるそれに目を細めながら彼は続けた。
「リーダーよりもね、そのリーダーを支える人になりたいなぁって思ってるんだ。
将来は父さんを手伝って農場の仕事もしたいし。父さんの役に立ちたい」
オレンジ色に照らされたクラークの顔がキラキラとしていて、思わずブルースも目を細める。
「ねぇ、君のお父さんはどんな人?やっぱり怖いの?」
話題が次に移ったので、“もし父が生きていたら…”考えたブルースは理想だった父についてクラークに語った。
*
いよいよ明日でキャンプが最終日となる今日、クラークはブルースを誘って裏山の散策へと来ていた。
2人の住居となっていたキャビンのすぐ裏にあるそこは毎日見てはいるけど探索はしたことが無かったから、天気も良かったしクラークはブルースと連れ出したのだった。
唯の裏山だったから目新しい発見も特になく、ただ鬱蒼と茂った木々で少しだけ涼しく感じる、その程度の探検だった。
「そうそう、それでさ。その時父さんが――」
クラークの父の話は尽きない。
ハロウィンの七面鳥を買いに行った話や、フットボールゲームの時の喧嘩の話…
クラークにとって最も尊敬するのは父であり、ブルースもそう思っていたから素直に賛同をしていた。「ブルースの父さんもそうだよね?」そう尋ねられる度、いつかの夜に話した父の“嘘”が彼の胸をちくりと刺す。今後会うこともないのだろうから、その嘘を貫き通しても何ら問題は無かったけれど曇りの無いクラークの瞳に、嘘を通すことはブルースには出来なかった。
「…クラーク」
先行するクラークのTシャツの端を掴んでブルースは呼び止める。
「どうしたのブル――わぁぁぁぁ!」
振り向いたクラークは次の一歩で“何か”を踏み抜いたらしい。慌てたブルースも後を追うように一歩を踏み出して、一緒になって深い穴の中へ転がり落ちた。
「いててて…」
パラパラと頭の上に落ちる土が落ち着いたので、クラークは頭を振ってしっとりとした土を払ってから上を見上げる。
其処は以前に誰かが悪戯で掘った落とし穴のようで、青空が小さくぽっかりと浮かんでいる。クラークの身長ゆうに越えた深さだったから、本格的なものだった。きっと落とし穴の入り口も精巧にカモフラージュされていたのだろう。
クラークは伸び上がったり手を伸ばしたりするけれど、地面にはまだ遠く、登れるような窪みも探したけれどふかふかとした腐葉土で登って出られるような穴ではなかった。
「ちょっと困ったことになったね」
クラークは苦笑してブルースに振り返る。頭の良い彼の事だから、きっと何か自分では思いつかない解決策が出てくるだろうとのんびり構えていた。
が――
「… … …」
ブルースは膝を抱え込んだまま微動だにしない。
「ブルース!?もしかして何処か怪我を…」
この高さからの落下だ、足首を捻ったっておかしくはない。屈みこんで覗き込むと、それは今まで見た事の無いようなブルースの真っ白な顔だった。
「…あ、ぁ、…あ、来る、あいつらが…来ないで…!いやだ…!!いやだ…!!!!!!」
小刻みに震えながらブルースは呟き続ける。
彼の脳内では幼い頃の記憶がフラッシュバックしていた。
――まだ幼い頃、古井戸に落ちた記憶。あの時のかび臭い空気、大量の蝙蝠…
あの時から蝙蝠は彼の“恐怖”の対象となり、そして父母を失う切っ掛けにもなったトラウマとも言うべき出来事だった。
「…来ないで…いやだ…!!」
彼は目に見えない何かと戦っているようで首を振り、柔らかい壁へ後ずさる。
「ブルース!ブルース!!!!!」
クラークが肩を揺らして呼びかけても、その声はブルースには届かないようだった。
「ブルース、僕だよ、クラークだよ!」
彼は続け、震えるブルースをぎゅっと抱きしめる。
「いやだぁぁぁぁぁぁぁ!」
叫ばれた耳元が耳鳴りしたが、気にも留めずに彼は抱きしめ続けた。
「大丈夫、僕はここにいるよ、大丈夫だよブルース
落ち着いて、君は一人じゃないよ」
何度も背中を擦って声を掛け続けると、次第にブルースのパニックも落ち着いてきたようだった。
泣き腫らした瞳がクラークに纏わりつく。
「…クラーク…」
しゃくりあげたブルースを安心させるようにクラークは微笑んだ。
「…何か恐ろしいことがあったんだね…?
もう大丈夫だよ。君は一人じゃないし、僕が助けてあげる」
もう一度大丈夫とクラークは言うと、ブルースの髪についた土を払う。
少しだけ翳り始めた空に、夕暮れが迫ってきていることをクラークは感じていた。サマーキャンプでは湖畔のプログラムが多いから、裏山に来る人なんて居ないだろう。…なんとかして、戻らなければ…
空を見上げた彼に対して、取り乱したことが恥ずかしいのか俯いたブルースは妙に対照的だった。
「…その…済まない…」
か細い声に、クラークは首を振る。
「僕が不注意で君を巻き込んでしまったんだし、悪いのは僕だよ。
ブルースこそ、怖い思いをさせてごめんね」
彼はブルースの顔を覗き込む。
落ちてきたよりもずっと赤味のある頬になっていたから、もう彼の精神状態は安定しているようだった。
ところで、クラークは続ける。
「君は此処から脱出できそうなアイテムを見つけられる?」
天井を指差すと自然とブルースのも空へと注がれる。
壁も柔らかく、映画なんかにあるようなツタも見つからなかったからアレはフィクションだから繁殖しているものなんだなと彼は思った。
「…肩車、とか」
独りでも穴の外に出られれば助けることも容易い。
屈んだブルースに「君が」断ったクラークだったが「身体能力が高いのはクラークの方だ」そう言いくるめられてふらふらと立ち上がる。腕を目一杯伸ばせば地面へ指先が触れることは出来たが、ただパラパラと悪戯に穴を広げるだけで【出られる】ことは出来なかった。
肩車を諦めて、さっきよりも翳り始めた空を4つの瞳が睨みつける。
大声を出してみたけれど、返って来る返事はなかった。
いよいよ空が焚き火のような色を帯びてきた時に、意を決したようにクラークが独りで頷く。
「?」
首を傾げたブルースに、クラークはウインクする。
「…ねぇ、君は“秘密”ってある?」
――秘密?
秘密なら君に打ち明けたい秘密が――
「…あるよ。君に大事なことを話したいんだ」
「落とし穴に落ちる前に言いかけてたこと?」
「…そうだ」
「君の秘密も気になるけど…今は僕の秘密を聞いてくれる?」
クラークはぎゅっとブルースを抱きしめる。
「!?」
思った時には既に落とし穴の外で、ブルースには何が起こったのか理解が追いつかなかった。
一瞬で落とし穴から出てしまうなんて、まるで魔法だ。
「僕はね、人間じゃない」
いつかの焚き火のような柔らかいオレンジの光を浴びて、真面目な顔をして言うものだからブルースも神妙な面持ちで頷いた。
「…安心しろ、私だけの秘密だ」
*
――結局。
サマーキャンプ最終日の別れの朝になってもブルースはクラークに“父”の話を出来ないままでした。
クラークも無理に彼の秘密を聞き出そうとしなかったから、それに決意が揺らいでしまったのもある。
いつもは騒がしい朝食の時間が、今日だけは少しだけしんみりしているのは皆楽しかったキャンプの別れを惜しんでいる証拠だった。
「また来年会える?」
そんな声がどのテーブルからも聞こえたし、実際ブルースもこの言葉を言われたのだった。
「ねぇ、ブルース。また来年も会える?」
ブルースが今年のキャンプの新入りで、“都会の人間”なのは知っていたからクラークは尋ねる。
両面焼きの目玉焼きを口に運びながら、ブルースは答える。
「ゴッサムだ。ゴッサムに来て“ウェイン”と言えば私を見つけられるだろう」
「君って有名人なのかい?」
「いや、父が有名なだけだよ…」
ブルースは瞳を伏せる。
薄々気付いてはいたが平均よりも少しだけ長い睫毛にクラークの胸がどきりとした。
「…会いに行くよ、君に。
君の秘密も知りたいしね」
クラークはジャムトーストを頬張る。
「あぁ、来た時に教えてやるよ」
彼は口の端にだけ笑みを作る。
「わかった。それまで――
「「さよなら」」
それは短いようで長い、ブルースのサマーキャンプの幕引きだった。
*
「ぼっちゃま、サマーキャンプは如何でしたか?」
シャウニー・ミッション湖から近い民間空港から自家用ジェットに乗ったブルースに、迎えに来たアルフレッドが尋ねる。
「――アルフ、最高の体験だったよ」
ブルースが彼の人によく似た優しい笑みを浮かべたから、有能な執事は「それは良かったですね」と自身の選択が間違いではなかったことに胸をなで下ろした。
ジェット機の小さな窓からどんどん小さくなるシャウニー・ミッション湖を見つめて、
「ありがとう」
呟いた言葉は大きなエンジン音に掻き消えた。
*
場所はゴッサムシティのウェイン邸。
夜が明け始めたばかりの時間で、どこもかしこも静寂に包まれた世界が広がっている。
コンコン
コンコン
定期的に窓を叩く音がするので、とうとう目が覚めてしまったブルースは室の良いガウンを羽織ってから、自室の分厚いカーテンをゆっくりと開けた。
「おはよう、ブルース」
目の前で微笑んでいるのはサマーキャンプで一緒に過ごしたクラーク・ケントの姿があった。
「!?!?!?!?!?」
ブルースの寝ぼけた頭が一気に冴え渡る。
彼の部屋は邸の3階の一番日当たりの良い部屋だ。梯子を使って来れるような高さではない。
驚きに目を丸くしたままのブルースに、クラークはウインクする。
「どうしても気になっちゃって。
君の秘密を聞きに来ちゃった!!」
――それはまだ、キャンプから帰った翌日の朝なのだった。
*END*
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