アタラシイキセツ×バタフライ

唯のギャクちっくな何か。
自分の中のピンポン時間軸ガン無視だけど（笑）

友達とのお喋りはとても、楽しい。

4月。
今年、高校3年になったペコとスマイルは変わらず部活を続けていて、そして今日から新入生部活体験が始まるのだった。
去年、高総体の地区予選で優勝と準優勝を飾った片瀬高校卓球部はコーチと新しいキャプテンを迎えて新入生の入部を心待ちにしていたのだが、来るのはスマイル目当ての女子生徒ばかりだった。

「あ、あのっ
　月本センパイ…！」

「…なに？」

「卓球、応援してますからっ…！」



遠く、それを見つめる大会の優勝者が呟く。

「人気者なんね、スマイル」

壁に作りつけられた、堅いベンチで相変わらずコンデンスミルクを吸うペコに
傍らの小泉がそれを取り上げる。

「Mr.ホシノ。
　コンデンスミルクは止めなさいと言っているだろう？」

――しっかり身体を作らないと。
そう続けた言葉を遮る。

「オイラは砂糖で出来てるんよ」

取り返そうとして、立ち上がった時にスマイルは女子生徒の輪からやっと抜け出したようだった。
一直線に、こちらに歩いてくる。

「Mr.ツキモト？
　入部希望者か？」

コーチの言葉を無視して、彼はペコの腕を掴む。

「ペコ、ちょっと付き合って。
　コーチ、ちょっとお腹痛いんでトイレに行って来ます」

「お腹、大丈夫なんか？」

ペコが覗きこむ。

半ば引きずるように、男子トイレに消えた二人を見て小泉がぼんやり呟く。

「連れション？
　Mr.ツキモトも子供っぽいところあるの…」

そして何かに気づいたようだった。



『彼女居ない、って
　彼氏が居るじゃないの！！！！！！！！！！』



その日の、体験入部者向けの小泉のラリーは妙にキツかったとか違ったとか。



＊FIN＊