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高校2年の冬。

テストも終わって、もうすぐ冬休みの、なんだかのんびりした学校。
部活ですら、なんだか少し浮ついていて「明日も休みだから」とワケの分からない理由で部活も早く切り上がってしまって、割と真面目に部活一筋な僕らは手持ち無沙汰になる。

「…とりあえず、帰るべ」

促されて、僕らは片付けを後輩に任せ真っ暗な外の世界に降り立つ。

そう言えば、去年のクリスマスは一人きりだったっけ。
右手に感じる体温に嬉しさを覚えながら、僕は小さく尋ねる。

「ねぇ、ペコ」

真っ白な帽子の、てっぺんに着いたぽんぽんがふわりと揺れた。

「今日、僕の家に泊まっていきなよ」

帰りに、ケンタッキーに寄ってチキンでも買ってさ。
続けると、大きくぽんぽんが揺れた。

「いいな、それ！」

普段より帰る時間も早かったから、ちょっとしたスープも作って、少しだけ早いクリスマスを
君と祝おう。

プレゼントを買ってあるのは、内緒にして。
――24日に、君に届けに行くんだ。

実は、ケーキも予約してあるから。

きっと今年のクリスマスは良い思い出になりそうだ。

＊NEXT＊