Serena*Mのあたまのなかみ。
バットマン/ブルディク+ジェイディク
自分のツイート
『恋愛感情があまりない(ダラダラ止め時が分からず続いている感じ)のブルディクと並行してのラブラブなジェイディク(ジェイは関係を知らない)が思い浮かんで』
を具現化。
何を書いてるんだ私は!!!!!!!!
燃やせ!!!!!!!!!!!!!!!!!(過激派)
自分のツイート
『恋愛感情があまりない(ダラダラ止め時が分からず続いている感じ)のブルディクと並行してのラブラブなジェイディク(ジェイは関係を知らない)が思い浮かんで』
を具現化。
何を書いてるんだ私は!!!!!!!!
燃やせ!!!!!!!!!!!!!!!!!(過激派)
窓の外から遠く小鳥の囀りが聴こえる。
半分だけ明けたカーテンから陽光が真っ白に降り注ぐ、正午にはまだ少し早い時間。
寝返りを打ったディックは、指先に触れた体温で目を覚ました。
沈みそうなほどふかふかのベッドは特注品のサイズで、大の大人が並んで寝たって余裕のある広さのものだ。
半分まだ寝てしまいそうなまどろみの中、触れた筋肉質な腕の、でこぼこした古傷凹凸に指先を滑らせると意中の人も目を覚ましたようだった。
「…おはよう、ディック」
普段は群青にも似た色の瞳が陽光では明るい青に見える。其れは、プレイボーイの名を欲しいままにするブルース・ウェインだった。
「おはよう、ブルース」
ふわりと広げられた腕の中へ戸惑うことなくディックは飛び込む。
衣擦れの音を纏わせながら、ブルースのがっしりとした脚に自分のを絡めた。
「上機嫌だな」
抱きすくめたあと、彼の黒髪にキスを一つ落としてブルースは微笑う。
「貴方に抱かれて嬉しくない人なんて居ないと思うけど?」
おどけて返して、ディックもブルースの首筋に音をたてる。
「目立つ場所は…」
吸い付かれた独占欲にブルースが身体を離す。
ほんのり赤くなった其処を見て、ディックは悪戯っ子のように笑った。
「ネッカチーフを巻いてれば大丈夫だって」
「それを面白く書き立てる奴らがいるんだよ」
苦笑するブルースに、ディックは身体を寄せる。
「じゃぁ、僕とのこともスキャンダルにされちゃう?」
身体をくねらせて腰を押し付けてから、困ったような、潤んだ瞳でブルースを見上げた。
寝起きの本能も手伝って、仕方ないな…、ブルースがディックをホールドしようと絡めた脚に力を込めた刹那――
Beep Beep !
窓際のナイトテーブルに置いたディックのスマートフォンが震える。
己の欲望の為に相手の時間を削る気もなかったから、あっさりとブルースが脚の力を緩めると、するりとディックは其処を抜け出して電話に駆け寄った。
生まれたままの姿で棒立ちする姿は少しだけ滑稽だったが、笑いを殺してブルースは彼を見つめる。
陽の光に割れた腹筋が影を落とし、小ぶりの臀部も光に縁取られる。
小さめのスマートフォンはブルースは直ぐに壊しそうで苦手だったが、華奢なディックの手にはよく似合って見えた。
「ブルース」
画面を見つめていたディックが顔を上げる。
「ジェイから連絡が来たから、僕、行くね」
その顔には先ほどまでブルースに向けられていた子供の笑顔はなく、“性”を感じる表情を浮かべていた。
――ディックはブルースと身体の関係はそのままに、ジェイソンを恋人として迎えていた。
勿論、ジェイソンはブルースとの関係を知らない。
定期的な行為はなかったものの、ただ、ズルズルと関係を断ち切れないままでいたのだった。
「…シャワーを浴びていくといい。
凄い寝癖になってるぞ」
ブルースが返すと、ディックは磨かれたガラスに己の顔を映す。
うっすらと分かるその奔放な自分の髪型に「うわぁ」彼は唇を尖らせた。
「もう、早く行きたいのに」
ガラスを見ながら頭を撫で付けるディックに、ブルースは脱ぎ捨てたガウンを羽織ながら答える。
「3段目に入っているグリーンの整髪剤が寝癖直しにはよく効くやつだ」
反対側に置かれたソファにどっしりと構えて、顎で寝室の隣のシャワールームを指す。
「ありがとう」
今更になってシーツを身体に纏わせたディックが頷く。
それから、
「あっ」
首を傾げた。
ブルースが読みかけの経済紙から視線を上げると、ディックは続ける。
「…ブルースと同じ香りだ、ってバレない?」
一夜を共にした男女が、同じ香りを纏うように。
「こちらに泊まったと言えば問題ないだろう」
――此処はお前の実家だ。
「でも、これってブルースのシャワールームにだけ置いてるでしょう?」
恋人は“ロビン”だ。
洞察力に優れているし、いつもと違う香りに気が付かない筈がない。
「…全室に置けば問題ないさ」
言ってのけたブルースに、ディックは少しだけ驚いた顔をして「お金持ち!」そう囁く。
けれど、ブルースの言葉に安心したのか、軽やかな足取りでシャワールームに向かった。
程なくして、シャワールーム水音が聴こえる。その音に混じるディックの鼻歌を聴きながらブルースは執事を呼び寄せた。
「“おそよう”でございますよ。ブルース様」
お小言を連ねる執事にブルースは苦笑する。
アルフレッドにディックのサイズの服を出すように指示すると
「じゃあ、私はもう一眠りしてくるよ」
そう、部屋を後にした。
「ディック様のご朝食は……」
「急用が出来たからもう出かけるそうだ。必要なら送ってやってくれ」
すれ違いざま、アルフレッドの肩に手を置いて続ける。
――ただ一言。この関係を解消しようと言うだけでいいのに。
小さく吐いたブルースの溜息が、長い廊下にそっと溶けた。
シャワールームではディックがブルースに教えられた通りの整髪剤を手に出していた。
見知らぬ香りに、“誰かのもの”であるような錯覚を覚える。
――今回も、また。誘いを断れなかったな。
黒髪から滴る雫に、ディックの本音も落ちていった。
*FIN*
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PASSについては『はじめに』をご覧ください。
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