3cmの向こう岸

NARUTO/カカイル

…いい加減、カテ分けした方が良い？と思いつつ。
色白の人の肌の色が直ぐに変わるのがえっちだなぁと思っただけです。

イルカの恋人は色が白い。

イルカ自身は地黒なのもあったし野外演習で日に焼ければぺろりと皮膚が剥けるのが当たり前だった。くノ一たちが「紫外線が…」なんて言ってもふぅん、そう鼻を擦って流すのがイルカだったのだ。

だけどどうだろう。

彼の恋人の肌は白い。

日に焼ければ赤くなるし（皮膚だって剥けない！）、イルカの好みの熱い湯に浸かっただけでも真っ赤に色が変わる。
湯に浸からない肩の部分が真っ白で「ちゃんと肩まで浸かって100数えて下さい」なんてイルカも笑ったものだ。その癖、酒を飲んでも顔色1つ変えないのは流石に“上忍”と言ったところか。

――色白だと色々と大変なんだなぁ。

今日は1日、炎天下の野外でDランク任務（草むしり）をしていたカカシが夏でも半袖を着たがらない理由に、長袖の支給服を畳みながらイルカは独り頷く。
最近はすっかりカカシがイルカの家に居る事が多くて、こうして洗濯物まで一緒に片付けるようになってしまった。

「せーんせ。ご飯出来た！」

まるで自分の家のように振る舞う恋人に、イルカも「こっちも終わりました」畳み終えた支給服を部屋の隅に追いやって食器を運ぶ。
今日の夕餉はカカシが草むしりをした家から貰った野菜を使った炒め物だった。

湯気の立つ其れにイルカの胃が鳴る。
食欲旺盛な恋人にカカシは目を細めた。

「早くご飯にしーましょ」

＊

イルカの恋人は色が白い。

薄暗い室内にその白さはよく映えた。

ただ――普段見る肌色よりもほんの少し赤みが強くて、カカシが興奮しているのが視覚的に理解出来たから。

色白なのも“悪くないなぁ”と、イルカは恋人に抱かれるのだった。

＊おしまい＊