最高の悲劇を

悲劇：ペコ
狂ったスマイルはいつものこと。

――学校を卒業したら、如何過ごそうか
最近、僕がよく考えること。

働くのが嫌なワケじゃない。
勉強だって嫌いじゃない。

けど
だけど。

君と離れてしまうのがこんなに辛いだなんて。

登下校も、クラスも、ましてや部活まで一緒で、
休日だってお互いべったりと過ごしてきたこの蜜月。

学校を卒業したら君がドイツに行くこと、
それは僕も承知しているし心から応援している。

これから、全世界にヒーローのPECOは発信されていくのだ。

うん、幸せ。


…幸せ？


君を間近で見られなくなるのが？



あぁ、そうだ。
卒業前に、君と忘れられない思い出を作ろう。





＊＊＊



TO：ペコ
FROM：マコト.T

ねぇ、ペコ。
ずっと、ずっと、愛してるよ



＊＊＊





卒業式の日。
湘南にしては少しだけ冷たい風が吹く日だった。

昨日は天辺近くまでスマイルの部屋で過ごして、
新しくオイラが住む町の話とか、所属するチームの話で盛り上がったって言うのに。

晴れやかな卒業の気分は、学年主任の「黙祷」の一言で呆気なく闇に堕ちた。





なァ、スマイル
お前に、全世界て活躍するオイラを見せたかったなぁ。





＊FIN＊


スマイル本人にしたら忘れられない思い出をペコに刻んだ意味では「最高」なのかと。
まぁ、アレです。行間を読む中二病散文。
お粗末。