Serena*Mのあたまのなかみ。
友人からのリクエストによる DCコミック/クラーク×ウェイン。
とうとう手を出してしまったよDC温泉。
B vs S は自分でもびっくりするくらい泣いたなぁ…
※原作読んでません。映画イメージの2人。そして激しくキャラ崩壊注意
とうとう手を出してしまったよDC温泉。
B vs S は自分でもびっくりするくらい泣いたなぁ…
※原作読んでません。映画イメージの2人。そして激しくキャラ崩壊注意
地球人から見ると超人に見えるクリプトン星人のクラーク・ケントことスーパーマンであったが、愛の囁きについては地球人と一緒で、寧ろその無限のパワーからか猛烈にアピールするのが彼の“愛”だった。
その鋭敏は視覚はどんな場所でも、どんなに離れていようとも恋人を探し出せたし、
その飛行能力で駆けつけることが出来た。
どんな場所に潜んだってクラークから逃れることは出来ないのだ。
その彼の恋人でもあるブルース・ウェインは唯でさえいつも不機嫌に眉間に皺を寄せていると云うのに、クラークの気配を察知する度にもっと眉間の皺が深くなるのだった。
「おはよう、ブルース!今日も良い天気だね!!」
朝一番にウェイン邸の大きな窓ガラスの向こうでクラークは手を振る。
「今日は午後から仕事かい?
スクランブルエッグ、美味しそうだな!」
大きなダイニングテーブルの反対側でトーストを齧りながらクラークは笑う。
隣では執事であるアルフレッドが良い香りの紅茶を彼のカップに注いでいた。
「あぁ、そのスーツよりもその右端の淡いブルーの生地が君には似合うと思うな」
ウォークインクローゼットでスーツを出したブルースにクラークはひょいっと指を差す。
寝室に戻り、黒地にロイヤルブルーの織り込まれた滑らかな肌触りのスーツに腕を通したブルースが慣れた手つきでタイを締めると、やっと彼は沈黙を破った。
「…仕事は」
「今年のじゃがいも、送る?」
窓際の一人掛けのソファに座って、ブルースのビジネスの予定がびっしり詰まった黒い手帳をぱらぱらと捲っていたクラークは答える。
「…そうじゃない」
眉を顰めてブルースは低く呟くと彼の持ったその手帳を取り上げた。
全て機械化したって構わない予定表だったが、こうしてアナログで書いていくのが妙に好きになってしまったのは新聞記者でもある恋人の影響だろうか。
「冗談だよ、ブルース。
僕は記者だからね、今日は“大富豪!ブルース・ウェインの謎に迫る”って記事を書く為に密着取材中なんだ」
にっこりと笑うクラークに、相変わらずブルースの答えはつれない。
「…仕事か。
ならきちんと会社を通して申請して貰おうか」
言って、アルフレッドを呼ぼうとしたので大慌ててクラークは立ち上がって其れを止めた。
「うそうそうそうそ!!
君に逢いたかっただけだよ。
もう、冗談も言わせてくれないんだから」
ウェインの両腕を掴んだまま、クラークは真正面でぷっと頬を膨らませる。
それはまるで幼い子供がぷんぷんと怒っている様子を彷彿とさせた。
「…もう、ブルースのいじわる」
そう続けて、ふんわりと綺麗にメーキングされたキングサイズのベッドへと倒れこむ。
洗い立てのベッドカバーからは洗剤の良い香りがして、アルフレッドがしっかりアイロン掛けをしているのであろう、パリパリとして気持ちが良かった。
「いいよね、このアイロンされたパリパリのシーツって」
羽毛布団の隙間からシーツに腕を差し入れたクラークはうっとりと続ける。
農家で育った彼の家ではアイロンなんて滅多なことでは使わなかったから、なんだかこうしてパリッとしたシーツを見るとちょっと畏まった気分になれて好きだった。
「…そうか?」
珍しくブルースが彼の話題に乗る。
伏したままのクラークの隣にゆっくりと腰掛けると皺一つ無いカバーをそっと撫でた。
「硬くてあんまり好みじゃないんだがな…」
――なら、アルフレッドに言えばいいのに。
クラークは思ったけれど、以前「無心になれるからアイロン掛けが好きなんです」と語っていた執事の言葉を思い出してその言葉を心の中に圧し留める。
「僕は好きだよ」
仰向けに寝返ってクラークは言う。
「…だってさ、こんな風に――」
傍らのブルースのタイを引っ張り倒れこませると、そのまま強引に頭を引き寄せて深く口付ける。
最初は抵抗して藻掻いたブルースだったが、しっかり腰まで押さえ込まれてしまったので仕方なくその誘いに乗って濃厚に舌を差し入れてきた。
その濃さを反映させるように、クラークは鷲掴んだブルースのきっちりとワックスで纏められた髪の毛を意識的に乱れさせる。
暫くして、朝にしては濃厚な接吻を楽しんだ二人はやっとのことで唇を離した。
「…乱せるじゃない?」
悪戯っぽく掌で口元を拭ったクラークに、ブルースの視線が一層冷たくなる。
磨き上げられたガラスに映る、もつれた後頭部に彼は小さく溜息を吐いた。
「じゃっ、ブルースもお仕事頑張って!」
これから落とされるであろう怒号を察知したクラークが足早に部屋を立ち去ろうとするので、素早くブルースは彼の羽織った青いチェックのシャツの襟首を掴む。
「…あぁ、今夜は遅くなりそうだから真夜中くらいに来てもらえると有り難いかな…」
いつも以上に冷徹は、低い声で。
――それは夜のお誘いなのか、説教の時間なのか。
夜のお誘いにしては色気が無いし、説教にしては時間が遅すぎる。
怖くて振り向けないまま、クラークは素直に頷いた。
彼の頭が何度も上下するのを確認して、ブルースは執事を呼ぶ。
「アルフレッド、クラークのお帰りだ。
送って差し上げろ」
廊下に控えていたのであろうアルフレッドに促されて、今度は玄関からクラークはウェイン邸を後にする。
今夜が如何なるか分からない。
けれど愛を伝えるのだけは忘れなかった。
「ブルース、愛してる!」
*FIN*
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