Serena*Mのあたまのなかみ。
NARUTO/鮫イタ
業務で「ゴム付」とひたすら打ち込んでたら浮かんだので書き殴った
お下品ネタw
業務で「ゴム付」とひたすら打ち込んでたら浮かんだので書き殴った

お下品ネタw
干柿鬼鮫は用意周到な男である。
大柄な体躯から予想通りの肉弾戦を行うものの、本人の物腰は柔らかく、言葉遣いも優しい。
自身の戦闘方法に合わせて敵を誘導して暴れる為には多少の仕込みが必要だし、その為に事前の下調べは必須だ。
土地の高低差、地脈から水流を探り、水遁に有利な場所を探し――何よりも血霧の里の忍として派手に荒れ狂うのは気分が良かった。
丁寧に積み重ねた戦術が一気に自分に有利に働くのは大層に気分が良いものだ。その為なら、日々の小さな努力だって厭わない。
そんな彼が、恋人を抱くのに自身の避妊用具を用意するのはごく当たり前のこと。
同性同士の営み、“避妊”は必要が無かったが吐き出される体液は余り肉体に良い物ではなかったから、身体の強くない恋人を思い遣って彼はいつも避妊具を利用していた。
けれど、今日は珍しく其れを切らしてしまったらしい。
「すみませんイタチさん。
少し、薬局に寄っても良いですか」
里から離れた地での長い任務を終えた鬼鮫が、帰り道に通った大きな里でイタチを引き留める。
ほんの少し前に大きな大福とわらび餅を平らげたイタチは機嫌も良く、相方の言葉に素直に頷いた。
「今日はこの町に宿を取るんだろう?」
続けて尋ねると「はい、そのつもりです」鬼鮫は笠を揺らす。
――野営続きの任務明け、町で泊まると続けば察しの良いイタチはオブラートに包んだ相方の真意に気が付く。
珍しく自ら縋った数日前、任務の前にと抱かれた夜、その前も戦闘中の興奮が冷めやらず――
心の中で数を数えたイタチは俯いて赤面する。
まだ胃に余裕があれば「あんみつが食べたい」通りの向こうの看板を指差せたが、生憎今の胃は限界値だ。
1人で宿を探すことも出来るが、口の重いイタチは宿の交渉は不得手だし、鬼鮫の方が慣れている。
同じ慣れない場所なら、相方と赴く方が都合は良い。
其れに、“薬局”のあの秘密の一角、縁の薄いイタチにとっては年相応に興味のそそられる場所でもあった。
「……オレも、一緒に行っていいのか」
恋人の外套の裾を掴んで見上げたイタチの顔が妙に嬉しそうで、鬼鮫は「貴方って人は」苦笑する。
――本当に、こんな時ばっかり年相応の“少年”なんですから。
其れは鬼鮫だって通った感情だ。
その気持ちは、分かる。
言いたい言葉をぐっと堪え、鬼鮫は口角を上げると「勿論ですよ」言ってイタチの肩を引き寄せた。
*
小さな棚にずらりと並んだ避妊具に
「うわぁ」
小さくイタチは感嘆を漏らす。
バラエティショップで見たけばけばしい店内しか知らないイタチに、薬局に設えられた其処は酷く簡素で繁華街の派手な夜には程遠かった。
「薬局なんてこんなもんですよ」
鬼鮫の言葉は素っ気ない。
彼は慣れた手付きでローションを手に取り、そして避妊具の棚に移動する。
S M L XL
下げられた札を見ながらチラリとイタチは長身の恋人を見上げる。
2m近い身長の男だ、鬼鮫の凶暴な性器ならイタチはよく知っている。
アレは……どのサイズに該当するのだろうか。
1人頭を捻るイタチに、鬼鮫は彼の考える事を察して苦笑した。
「…なかなか、私のサイズは取扱いが少なくて…
いつもお店の人に出して貰うんです」
小声で耳打ちすると、驚いた顔のイタチに鬼鮫は笑った。
「…こう言った、面白そうなものも興味はあるんですけどね」
何の気なしにイタチの見つめていた避妊具のパッケージを手に取って鬼鮫はイタチに見せる。
“温感ジェル付で寒い夜も安心♡”
よく見れば、並んだ商品にも色々な宣伝文句が並べられていた。
暗闇で光る
はじける桃の香り付き
凸凹仕様で快感UP
恋人の使う乳白色のシンプルな其れしか知らないイタチは、知らない世界に目を瞬かせる。
「あっ。
こちらは使えませんけど…ローションの方でなら」
鬼鮫は頭上に電球を光らせると、「イタチさん、こちらです」手に取ったパッケージを戻し、イタチに手招きをする。
「…ほら、これならイタチさんも選べますよ。
気になるんでしょう?」
鬼鮫は言うと、驚いたままのイタチに「好きなのを選んでいいですよ」手に取ったローションを戻して続けた。
何とか断る言葉を探すイタチだったが、上手い具合に鬼鮫に乗せられてつい“匂い付き”書かれたパッケージを手に取ってしまう。
イタチだってまだ若い青年。
性欲が強くはなくても、興味はあるのだ。
「…これに、する」
俯いて差し出した其れを「はい」鬼鮫は受け取ると、
「纏めてお会計してきますね」
そう微笑んで背中を向けた。
大人しく店の前で待つイタチに「お待たせしました」鬼鮫がドアベルを鳴らし、2人は里の雑踏に紛れる。
「久し振りに今日は布団で寝られますね」
「………」
「あぁ、リーダーに式も飛ばしておかないといけませんね。
イタチさん、今日の晩ご飯の希望はありますか?」
「………」
「さっきご主人に伺ったら、この辺は朴葉焼きが名物らしいんですよ。
宿の方にも良いお店を聞いてみましょうか」
余りに態度の変わらない鬼鮫に“大人”の余裕を感じ、独りイタチは恋人を羨む。
「…どうしたんですか、イタチさん。そんな怖い顔をして」
敢えて鬼鮫はおどけているのか。
まだ人生経験も少ないイタチには、恋人の真意を謀りかねていた。
かつて血霧の里の狂人として恐れられた鬼鮫にこうして隠すことなく睨むイタチが若いのか、
それとも“性”を意識してしまった恋人の本能をかつて自分も通った道だと鬼鮫が楽しんでいるのか、
そのどちらなのかは分からない。
ただ分かるのは、イタチが選んだのは写輪眼にも似た真っ赤な『あまい苺の香り』と書かれたもので、
彼が今宵、苺の国のお姫様になったのかは――王子(鬼鮫)のみが知ることだけである。
*おしまい*
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